桐朋学園卒業記念オーケストラを聴きに行きました!(2018/3/15)vol74

この記事の投稿者: HCメンバー

 ハイドンコレギウムのHPにも掲載された我らが山根あずささんが出演されたコンサートを昨夜、杉並公会堂に聴きに行って参りました。

卒業式を2日後に控えたピカピカの4年生から成る桐朋のオーケストラは、終始エネルギッシュで、様相の異なった曲を3曲演奏されました。

まず、作曲科の田邉晧さんの新作、ファンファーレを、田邉さんご自身の指揮で、金管楽器が高らかに歌い、幕が上がりました。

次に、ベートーヴェンの「ピアノ、ヴァイオリン、チェロと管弦楽のための協奏曲」が続きましたが、各ソリスト(ピアノ小林愛実、ヴァイオリン山根一仁、チェロ上野通明)の名演は言うまでもなく、オケの絶妙な合いの手やバランスなどさすがと感心するばかりで、これは指揮者の井手奏さんの功績が大きいのではないかと感じました。小柄ながら、大きな手の振りは優雅で、キビキビと動き、オケとソリストをよく融合させていました。彼女も今年の卒業生なのでしょう。

そして、最後は、ブラームスの交響曲第2番、冒頭穏やかな旋律から始まり、1st VnがEの音をオクターブで奏でたところで、あ、今日の演奏はこれで決まり!!と思わせる説得力はさすが4年間、いやもっと長い期間、絶ゆまぬ練習を積んできたつわもの達の成せる技と感銘を受けました。

3楽章のテンポの速さにも驚きましたが、そのテンポを個々が作り出しているところが素晴らしく、軽いキャッチボールを楽しんでいるようでした。

さてアンコールはと言いますと、これが何とびっくり! 前半で片付けたピアノが再び登場して、何と、「ラプソディ・イン・ブルー」が始まったのです。ソリストは前半、ベートーヴェンを熱演した小林愛実さん。前半にも増す熱演で、会場をガーシュインの世界一色に変えてしまいました。アンコールとは言えない重い曲をオケは軽やかに、楽しげに演奏をこなし、見事に場を盛り上げていました。

どの演奏もパワフルで、力強く、若さを感じたことは間違いありませんが、ただその若さで突っ走る演奏ではなく、音を大切に愛おしみ一音一音を噛みしめながら演奏している姿が感動的でした。卒業されて、それぞれが別々の方向に進まれることと思いますが、各々の道で花咲かせることを確信致しました。 (Vn TNMT)

 

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