演奏記:J.S.Bach 2つのヴァイオリンのための協奏曲ニ短調 vol77

この記事の投稿者: HCメンバー

山根あずささんと出崎夏菜さんによる若さみなぎる、そして優雅な演奏が繰り広げられました。
練習までは指揮有りだったのが、当日のリハで指揮者自身の提案もあり、指揮無
しでいくことが決まった時には、ソロに加えて指揮者の役割も急に任された二人はさぞプレッシャーでは?と思いきや、そこはやはり音大で百戦錬磨の経験を積んできたお二人だけあって難なく堂々と弾きこなしていました。
まず、1楽章の冒頭は2ndのソロヴァイオリンの合図で合奏が始まり、その後、
3楽章に分かれているこの曲は急-緩―急と様相が変わり、それぞれの掛け合いや合奏との会話を楽しみながら表現するお二人と一緒にひとつの音楽を作り上げていけたことは私たちにとっても大きな喜びでした。
特に3楽章では、合奏がメロディーを奏で、ソロヴァイオリンがその裏で刻む箇所があり、まさしく共同作業で音楽が出来上がっている素晴らしさを感じました。
このドッペルコンチェルトは我々ヴァイオリンを習う人間はほぼ通らなくては
ならない必修科目で、私自身も小学生の頃、泣きながらさらった覚えがありますが大人になって改めて出会ってバッハはこんなに奥深いものと再認識しました。
演奏後は拍手にこたえてお二人でアンコールを披露して下さいました。
プロコフィエフのデュオで、バッハとは打って変わってアグレッシブな難曲でしたが、二つのヴァイオリンが時に競い合うように、時に寄り添うように緩急
織り交ぜての演奏はそれはそれは見事なものでした。
これはまた目の前で凄い演奏を聴くことが出来て あの場にいられてよかったとしみじみ思った瞬間でした。
山根さん、出崎さんの益々のご活躍をお祈りすると共に、また是非共演できる
機会があることを願っております。

(Vn. TNMT)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

トラックバックURL:
https://haydn.jp/2018/08/%e6%bc%94%e5%a5%8f%e8%a8%98%ef%bc%9aj-s-bach-2%e3%81%a4%e3%81%ae%e3%83%b4%e3%82%a1%e3%82%a4%e3%82%aa%e3%83%aa%e3%83%b3%e3%81%ae%e3%81%9f%e3%82%81%e3%81%ae%e5%8d%94%e5%a5%8f%e6%9b%b2%e3%83%8b%e7%9f%ad/trackback/