(我が家の×)面白楽器その3~ファゴッティーノとコントラフォルテ~(2017/1/13)vol36
この記事の投稿者: HCメンバー
元々「我が家の面白楽器」というお題でしたが、私の家にはそのような楽器はないので、とりあえずファゴット属の「面白楽器」をご紹介させていただきます。ドイツ、クロナッハにあるギュントラム・ヴォルフ社が製作している「ファゴッティーノ」という楽器があります。
http://www.guntramwolf.de/deutsch/fagottino.html
子供用のファゴットで、商品紹介には3種類の楽器が載っていますが、上から順に、G
管、F管、C管の楽器です。
一番小さいC管の楽器と通常のファゴットを比較した写真です。
https://twitter.com/mikigakki_wind/status/625883580388896768
G管、F管の楽器はテナルーンとも呼ばれます。
https://en.wikipedia.org/wiki/Tenoroon
いずれにしても、これらの楽器はあくまで子供用(練習用)ということであり、通常のオーケストラ作品の中で登場することは全くありません。
話はここで脱線しますが、ファゴットF管説について。
教科書的には、ファゴットはフルート、オーボエと同様にC管であるとされています。しかし、「両手の指孔をすべて塞いで右手小指の指孔(またはキー)を閉じた指遣いで出る音を基調のドとする」、という木管楽器一般の定義からすれば、ファゴットはC管ではなくF管ということになります。おそらく楽譜が実音表記であることからC管と言われているのだと思いますが・・・。
次に「コントラフォルテ」。
この楽器も上記ファゴッティーノと同じくヴォルフ社が作っているもので、いわば新型のコントラファゴットです。特徴としては下記の通りです(ヴォルフ社のHPより)。
・シンプルな指遣いと、これまで考えられなかったようなダイナミック・レンジ。
・バスーンおよび他の楽器と調和するクリアで暖かい音。
・すべて木製のボディ上に搭載された正確でバランスの良い、静かなキーメカニック。
・コントラバスーンのリードで演奏可能。
私はあるアマチュア・ファゴット奏者のブログでこの楽器の存在を知ったのですが、この人は実際にヴォルフ社まで行ってこの楽器を買ってきたそうで、それまで使っていたコントラファゴットを手放してこの楽器に乗り換えたそうです。実際に吹いてみると音程も良く大きな音が出るとのことです。
なかなか実演でお目にかかることはありませんが、話によるとギャルド(レピュブリケーヌ)の日本公演でこの楽器を使っていたとのこと。また、私も、ソヒエフ=トゥールーズ・キャピトル国立管弦楽団の来日公演でこの楽器を使っていたのをテレビで観たことがあります。
実際の音はこのようなものです。
https://www.youtube.com/watch?v=-bQZ66Py8-U
(MT)
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